2016年7月23日土曜日

アクセサリーなどの装飾品の取り扱い

指輪やピアスなどのアクセサリーを日常的に身につけている方は多くいらっしゃいます。また、最近ではファッションの一部としてタトゥー(入れ墨)をしている方も増えています。このような装飾品は、手術の妨げになったり取り返しのつかない事態を招くおそれもあります。

金属類

手術では、電気メスという器具を使用します。電流を回収するための対極板というシールを併用するため、体に身につけた金属に電流が流れる危険性はほとんどありません。ところが、電気メスや対極板に不具合があると、電流が流れてしまい熱傷(やけど)を起こすおそれがあります。取り外すことのできる金属類は外すようにしましょう。

指輪

手術中は点滴で体の中に水分を送ります。麻酔薬による血圧低下や手術によって思わぬ出血などが起こると、大量に点滴をしなければならないこともあります。このような場合、体に浮腫(むくみ)が起こり、指輪によって指が圧迫され、血流障害を起こすおそれがあります。指輪は予め外しておきましょう。長い間装着していて外すことが困難な場合は、手術を受ける施設の看護師にご相談下さい。

ピアス

ピアスは様々な部位に装着されます。特に注意が必要なのは、舌ピアスです。人工呼吸のチューブを口から挿入する際、ピアスに気づかずにチューブを入れ、ピアスがのどの奥に落ちてしまったという事例もみられます。また、ピアスの装着部位に感染がある場合、手術を契機として感染が悪化したり、全身に及んでしまうおそれがあります。入院する際にはピアスも外しておきましょう。

タトゥー(入れ墨)

タトゥーそのもので問題が起こったというのは聞いたことがありませんが、その部位に針を刺したり、手術のために切開をすると、タトゥーの色素が体の中に入り込んでしまう可能性があります。感染のおそれも考えられるため、タトゥーの入っている部位に注射をするなどの処置を行うことは、極力しないようにしています。

まとめ

  • アクセサリーなどの装飾品は、必ず外して手術を受けましょう
  • 金属類は、装着部位にやけどを起こすおそれがあります
  • 点滴によるむくみで、指輪が抜けなくなったり血流障害を起こすおそれがあります
  • ピアスは耳だけでなく、下やおへそにつけている場合も外しましょう
  • タトゥーが入っている部位には基本的に注射や麻酔を行いません

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