- 清透飲料(水、お茶、果肉の入っていないジュース、ブラックコーヒーなど)は、手術の2時間前までに中止する。
- 母乳の摂取は4時間前までに中止する。
- 粉ミルクは6時間前までに中止する。
- 固形物(食事)は手術の6時間前までに中止する。など脂肪分が多いものを摂取した場合は、8時間以上の絶食が必要。
絶飲食が必要な理由
絶飲食が必要な理由は、麻酔に伴う誤嚥性肺炎を予防するためです。
誤嚥性肺炎とは何か
誤嚥とは、唾液や胃液などの分泌物、胃や腸の内容物が気管に流れ込んでしまうことであり、これを契機として起こる肺炎を誤嚥性肺炎と言います。胃の内容物の流入による誤嚥性肺炎は急性の肺障害であり、重症化しやすく、死に至る場合もあります。
麻酔中には誤嚥が起こりやすい
意識がある場合、気管に胃の内容物が入ってしまっても、むせて誤嚥を予防することができます。ところが全身麻酔では、全身麻酔薬や筋弛緩薬によって「むせる」という反射が抑制されるため、胃の内容物が逆流した場合に、肺の中に流入しやすくなります。
絶飲食が必要な手術
全身麻酔で行う手術では、必ず絶飲食が必要になります。また、区域麻酔は全身麻酔に移行することもあるため、全身麻酔と同じように絶飲食を行うことが多いです。
まとめ
- 麻酔に伴う誤嚥性肺炎を防ぐために、絶飲食は必須です
- 手術や麻酔に伴う誤嚥性肺炎は重症化しやすく、死に至る場合もあります
- 全身麻酔は誤嚥を防ぐための反射を抑制するため、誤嚥が起こりやすくなります
- 絶飲食が必要なのは、全身麻酔のや全身麻酔に移行する可能性がある場合です
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